保険会社の見分け方

皆さんは保険会社を選ぶとき、何を基準にしているでしょうか?会社の規模、テレビCM、その他広告など、知らず知らずに植えつけられているイメージで判断してしまいがちです。会社の規模が大きいほど宣伝も派手に行うことができるので、宣伝している=安心できる会社と感じてしまうのも無理はないでしょう。

ところが、かつて破綻した会社を見てみると会社の規模=安心というわけではなさそうです。四大証券の一角であった山一証券は、格付けが低下したことがきっかけであっという間に破綻しました。その事に端を発して、日東食品などの大会社が次々と破綻、生命保険の世界でもついに1997年日産生命の破綻を皮切りに、東邦生命、第百生命、大正生命、千代田生命、協栄生命、東京生命と7社が破綻し、最近では2008年に大和生命が破綻しました。はっきり言って、今や生命保険会社に関しては大きい会社や有名な会社というのは信用の基準として何の役にもたたないと考えた方がいいでしょう。

保険会社の見分け方

格付けが注目されるようになってから、生保会社でもパンフレットに格付けの記号を載せるようになりました。格付けは最上級の「AAA(トリプルA)」から始まって、最下段の「C(危険度大)」まで約9段階(格付け会社によって、表示と段階に差がある。)に分かれるが、上位の格付けであっても、生保会社の場合は信用してよいのか微妙です。将来、契約者に支払うための積立金(積立てが法律で決められた責任準備金)を満足に積み立てられない状態が何年も続いている会社が何社もあります。

ちなみに生命保険会社が破綻すると他社が契約を引き継ぐ形になるケースがあるが、日産生命が破綻した時の契約は受け皿会社のあおば生命に移転させられ以下のような契約内容に変更になり、

  1. 高利率だった既契約の予定利率は一律に2.75%に引き下げる。
  2. 保険金・年金の支払額は、最大72%削減する。
  3. 既契約の保険料は、従来どおり収受する。
  4. 既契約の解約返戻金は、1年目は15パーセント削減し、順次、削減額を減らして8年目以降は0%とする。

というような、はちゃめちゃな内容になりました。

格付けが全く信用できないというわけではありませんが、信用しすぎて上記のような結果になったのでは悔やんでも悔やみきれません。格付けは格付け会社ごとに基準も違いますし、格付けを依頼することもできる仕組みになっています。テレビCMのイメージだけで選んでしまわないようにしましょう。

photo by: Alex E. Proimos

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